『その少女の「声」は世界を滅ぼす力を持っている―。』
小3の春、学校から帰った龍之介は父に突然「今日からお前の妹だ」と一人の少女を紹介された。
その少女・コハルは、目が見えず、その手足は義手義足・・・そして、人知を超えた”ある能力”を秘めていたのだった・・・!
そして、ある夜、龍之介の前には、得体の知れない化け物が姿を現し・・・・。
『最後の西遊記』とは
週刊少年ジャンプ2019年14号から2019年38号まで連載していたファンタジーアクション漫画。
作者は野々上大二郎。
単行本は全3巻となっている。
本誌にて、2013年『無刀ブラック』を連載、今作で約6年ぶりの本誌連載となった。
こんなストーリー
主人公・龍之介
龍之介は小学校3年生の春を迎えていた。
そんな龍之介には、3年生になるにあたり、ひとつの楽しみがあった。
それは、小学校3年生から入団することができる”野球のスポーツ少年団”に参加すること。
過去に両親に連れられ、実際の野球を見たそのときの光景が忘れられず、自身も野球をすること楽しみにしていた。
しかし、その”楽しみ”は、ある日、突如として奪われてしまう。
謎の妹・コハル
学校から家であるお寺に帰ると、そこには父親と”謎の少女”が待っていた。
”謎の少女”は、車椅子に座り、両手、両足に義足をつけていて、目も見えないようだ。
少女の名前は、コハル。
龍之介のひとつ年下で小学2年生、父親の知り合いの子だという。
そして、驚くことに、父は龍之介に「今日からお前の妹だ」と告げたのだった。
状況がイマイチ呑み込めない中、さらに、「学校に行くのを辞めて、コハルの面倒を見るように」と、龍之介に強く言い聞かせた。
コハルは何者・・!?
小学校に通うことができないのならば、楽しみにしていたスポーツ少年団に入ることもできない・・・。
突然、突き付けられた現実を最初は受け入れることができず、毎日のようにコハルに強く当たってしまう龍之介。
しかし、”ある出来事”をきっかけに、二人の仲は本当の兄妹のようになっていった。
「これからは、お前の光になって、護ってやる」・・・龍之介がそうコハルに誓ったその夜のことであった。
夜中に目を覚ますと、隣で寝ていたはずのコハルの姿はない・・・。
そして、コハルを探す龍之介の前に、得体の知れない化け物が姿を現したのだった・・・・。
この化け物は一体・・・?
そして、突然、家にやってきて妹となった”コハル”は何者なのか・・・?
兄と妹が織りなす奇々怪異ファンタジーが始まった!
最後に・・・
以上、『最後の西遊記』のジャンプ漫画神拳であった。
野々上大二郎先生の実に6年ぶりとなる連載作品だった。
少々難解な設定が多く、それを読者に伝えるために、必然的に説明セリフが多くなってしまっており、読みづらいのが残念。
そして、この「説明が多い→物語がなかなか進まない」が最初からパターン化してしまっており、全体のテンポが悪くなってしまっていたのが致命的に感じた。
もう少し設定がシンプルで、スラスラと読みやすいものだったら・・・。