大手芸能事務所スターズが主催する俳優オーディション。
未来のスターを目指す3万人の応募者の中に、異彩を放つ女子高生・夜凪景(よなぎ けい)がいた。
しかし、その驚異的な”才能”が故に不合格となってしまう。
だが、そのオーディションに立ち会っていた映画監督・黒山墨字(くろやま すみじ)に見いだされ、役者としての1歩が始まったのであった。
天才女優と鬼才監督の出会いから始まる、1本の映画を巡るアクターストーリー漫画。
『アクタージュ act-age』とは
週刊少年ジャンプ2018年8号~2020年36・37号まで連載していたアクターストーリー漫画。
少年誌では珍しい”役者”が題材となっている。
原作をマツキタツヤ、漫画を宇佐崎しろが担当。
徐々に人気を集めていた漫画であったが、2020年の連載途中、原作者であるマツキタツヤによる強制わいせつ事件により、以降の連載は中止となってしまった。
単行本は全12巻(未完)。
単行本は電子版含め、2020年現在まで出荷停止となっている。
こんなストーリー
役者を目指す女子高生・夜凪景
夜凪景は役者を夢見る女子高生だ。
容姿とスタイルは完璧、運動神経も抜群で、身長と頭身のバランスも完璧な女の子である。
そんな彼女は、役者を夢見ながらも家庭の事情により、現在は弟妹と3人で暮らしている。
そんな、景はあるとき、大手芸能事務所『スターズ』の俳優発掘オーディションを受けた。
合格確実と思われたが、”とある理由”により落選してしまう。
無自覚のメソッド演技法
景が落選した理由、それは、役柄を演じるために自らの過去を追体験するという”メソッド演技法”を身に付けていたことだった。
景は幼い頃から、家にあった大量の映画を見て、この演技法を”無自覚”に身に付けていたようだ。
しかし、”メソッド演技法”は演技には長けるが、心を壊す諸刃の刃。
オーディション主催者であるスターズの社長・星アリサはそんな景を不安視し、落選させていたのだった。
映画監督・黒山墨字
だが、この異能に長けた景の”才能”を誰よりも買っていた人物がいた。
それが映画監督の黒山墨字だ。
彼は、自身が”どうしても撮りたい映画”のために役者を探していたが、現在、活躍している役者では納得がいかなかった。
そこで、”夜凪景”に目をつけた。
しかし、景は才能はあるといっても、荒削りな部分が多く、まだまだ未熟。
そこで、黒山は”役者”として一から景を育てることに決めたのだった。
景は”メソッド演技法”を自分のモノにできるのか?
黒山は景を育て上げられるのか?
そして、黒山の”撮りたい映画”とは・・・?
こうして、2人のアクターストーリーが始まったのだった。
最後に・・・
以上、『アクタージュ act-age』のジャンプ漫画神拳であった。
少年ジャンプにはとても珍しい”役者”が題材の漫画となっている。
少々、退屈で都合の良い展開が続くものの、景が役者として育っていく”成長具合”を楽しむことができるだろう。
原作者によるわいせつ事件により、”これから盛り上がっていく”というところでの連載中止は、非常に残念であった。
果たして、今後、連載の再開はあるのか・・・この作品を忘れぬよう、これからどのような展開を迎えるのか年月はかかろうとも、注目していて頂きたい。