超地味でクラスでは空気扱いの高校生・玉梨大地。
唯一、本当の自分を出せるSNS上で、大地は”とあるアカウント”と出会い!?
匿名のまま交わされる言の葉が紡ぐ、運命を超えた恋物語が今始まる。
SNSを通じて、たまたま出会った男女の青春ラブストーリー。
『クロスアカウント』とは
週刊少年ジャンプ2017年29号から2018年7号まで連載していたラブコメ漫画。
作者は伊達恒大、単行本は全4巻となっている。
前作「TOKYO WONDER BOYS」に続き、2作目の連載作品となった。
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無害くん・玉梨大地
玉梨大地は、高校1年生。
低身長・薄顔な外見と当たり障りのない性格が災いし、いつの間にかクラスではイジられキャラに。
ついたアダ名は“無害君”。
女子たちの間ではろくに男子扱いされず、友達も一人もいないという、なんとも鬱屈した学生生活を送っていた。
無害くんの本性
”無害くん”こと大地であったが、実は自身の”本性”を隠していた。
大地の本性・・・それは、アニメや漫画が大好きなオタクだということ。
”ごく普通の高校生”として高校生活を過ごすため、そんな自分を”本性”を封印していたのだった。
その現実逃避のはけ口として利用しているのがSNSアプリ「ロバミミ」
大地は“有害君”の名で、大好きなアニメや漫画の話を投稿し続け、今ではフォロワー数3000人を超える人気者になっていた。
くそみそ男
SNSをいつしか心の支えとしていた大地のもとに、ある日、”くそみそ男”というヘンテコな名のアカウントからメッセージが届く。
「友達が一人もいない」「隠れオタク」・・と自分と共通点の多い”くそみそ男”とはウマが合い、やり取りをしていくうちに、大地にとって”くそみそ男”は何でも話せる”親友”にまでなっていた。
そんなあるとき、ふとしたことをきっかけに、”くそみそ男”に「女優の”皐月 菜乃花”が好き」ということを打ち明けてしまう。
女優・皐月菜乃花(さつき なのか)
皐月菜乃花は高校一年生ながら、女優として活動、清楚で可憐な清純派女優として老若男女問わず世間から絶大な支持を集め、SNSではフォロワー数が国内3位の250万人を誇る大人気トップスターである。
しかし、そんな彼女も、実は”自分の本性”を隠しながら生活していた。
それは、大地同様に”重度のオタク”だということ。
菜乃花もまた、”本当の自分の姿”と”世間のイメージ”とのギャップに悩み、「ロバミミ」に”くそみそ男”として書き込みをして、現実逃避する日々を過ごしていた。
そんな菜乃花には、唯一の楽しみがあった。
それは、いつの日かSNS上で出会った”有害くん”とやり取りをすること。
そして、やり取りをしていくうちに、有害くんが「皐月 菜乃花が好き」ということを知り・・・。
最後に・・・
女の子も可愛く、ストーリーも学校行事を絡めつつテンポよく進み、「女子風呂に間違えて入ってしまう」「突然の雨で、女の子の服がすけすけに」など、ラブコメの王道をしっかり押さえていたにも関わらず、長続きはしなかった。
”SNSでの出会いから始まる”という現代の時代背景を上手く取り入れた設定はとても良かったと思う。
現実にも十分に起こりえることなので、読んでいて「もしかしたら、自分もSNSでアイドルとやり取りをしているのかも」と思うとドキドキできることだろう。
ただ、肝心の「SNSでフォロワーが3000人」の設定を最大限に生かすものが何もなかったのが残念だった。
そもそもの主人公の最大の長所が「SNSでフォロワーが3000人」はジャンプだと地味すぎた。
例えば「クシャミをすると女性の洋服がすべて消し飛んじゃう」だとか、「魔法を使うたびに裸になる」だとか、それくらいの爆発力がないと、今のジャンプでのラブコメは難しく思える。
ジャンプ側も看板として育てるには、「これだ!」という武器を見出しずらく、プッシュできなかったのだろう。