皮肉屋の天才ピッチャー・灰村煙爾郎。
無名だった中学を一年生にして全中準優勝へ導くも、ある日忽然と姿を消してしまう。
その彼を弁天高校へスカウトすべく現れた謎の少女・・・その“秘密”の契約内容とは…!?
”ある理由”により一度、野球を諦めた少年が、甲子園を目指す高校野球漫画である。
『スモーキーB.B.』とは
週刊少年ジャンプ2013年26号から2013年41号まで連載していた高校野球漫画。
原作は小宮山健太、漫画を河田悠冶が担当、単行本は全2巻となっている。
小宮山、河田コンビの初連載となった『奇怪噺 花咲一休』に続き、2作目の連載となったが、2作続けて長期連載とはならなかった。
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こんなストーリー
弁天高校のスカウト・九宝 小窓
弁天高野球部のスカウト・九宝 小窓(くほう こまど)。
彼女は、”中学生の天才投手・灰村 煙爾郎(はいむら えんじろう)”をスカウトするために、奮闘していた。
なんでも、その灰村は、無名の富沢中学を1年生で全国準優勝に導いた実力を持っており、彼の投げる球は”煙”のようだとか。
そんな実力をもっていながら、ある日、学校からも野球部からも姿を消してしまったようで、行方知らずとなっていたのであった。
天才投手・灰村 煙爾郎
あるとき、ひょんなことから探し回っていた灰村と出会った小窓。
すぐさま弁天高校野球部に入るようにスカウトをするのだが、灰村には野球ができない”ある事情”があったのである。
それは、親の会社が潰れてしまい1億円もの借金があり、野球をやっているどころではない、ということ。
そして、皮肉な口ぶりを得意とする灰村は、「俺を雇いたければ1億円を用意しろ」と小窓に告げるのであった・・・。
投球フォーム・スモーキー
ある日、得意の”皮肉な口ぶり”でヤクザに目をつけられてしまった灰村は、そのヤクザと野球勝負をすることとなった。
しかし、そこでついに灰村の実力が発揮された。
彼は、腕の振りが極端に見えにくく、まるで”煙幕”から球が飛んでくるような投球フォーム・”スモーキー”の使い手だった。
さらには、”技巧派”が多いスモーキーの中でも珍しい、”本格派のパワーピッチャー”であった!
目の当たりにした灰村の実力に完璧に惚れ込んだ小窓は、契約金500万・・・そして、借金1億円を責任をもってチャラにすることを条件に、灰村を再びスカウトするのだが。
果たして、”破格の条件”を突き付けられた灰村は、弁天高校野球部へ進学することを決めるのか?
そもそも、なぜ、小窓がこんな大金を持っているのか・・・?
こうして、一人の天才中学生が”高校野球のすべてを変える”物語が始まったのであった。
最後に・・・
以上、『スモーキーB.B.』のジャンプ漫画神拳であった。
小宮山先生、河田先生の『奇怪噺 花咲一休』コンビで今回も挑戦した高校野球漫画であったが、今回も残念ながら”打ち切り”という結果に終わってしまった。
主人公・灰村のダーティーさを”皮肉”という部分で強調させたかったためなのか、「俺は洗面器の中じゃ溺れねーよ」だとか変なセリフ回しが1話目からとても鼻についた。
「ああ、草野球を洗面器に例えたのか・・」といった無駄にセリフの意味を考えなければいけなく、一回一回読む手が止まり、テンポを悪くしていた印象。
前作が”とんち”を使った漫画だったためか、もしかしたらそういった”言葉回し”が好きなのかもしれないが、それが上手く機能しておらず、スベってしまっていた。
さらには、そんな”皮肉”の空回りを感じたのか、徐々に悪化するばかりだった主人公の印象を変えるためにどんどん格落ちさせ、話が進むにつれ、1話目の時点とキャラクターがまったく違うものになってしまっていたのも残念。