いきなりだけど、今の”週刊少年ジャンプ”の値段っていくらか知ってる?
えっと、大体290円くらいかなあ。
そうね、でも、創刊当時は”90円”だったのよ!
えええええー!
今日はそんな”ジャンプの値段”に関するお話よ!
- 週刊少年ジャンプの値段推移
- 1970年~1980年の間に何があった?
- 1990年からは何があった?
- 2000年代に入って値段はさらに上がる?その原因は?
- ついに300円が当たり前の時代に突入?ジャンプの今後はどうなる
週刊少年ジャンプの値段推移
2021年の時点で週刊少年ジャンプの通常価格はおよそ290円となっている。
創刊当時は90円、当時とは物価の違いもあれど、50年の間で200円もの値上がりだ。
創刊から50年間の間での値段の推移は以下のようになっている。
※()カッコ内は消費税込みの値段
- 創刊時 - 1970年1月 90円(90円)
- 1970年2月 - 1971年7月 80円(90円)
- 1971年7月 - 1973年3月 90円(100円)
- 1973年3月 - 1973年11月 100円(100円)
- 1973年12月 -1974年2月 120円(130円)
- 1974年3月 - 1976年6月 130円(150円)
- 1976年7月 - 1980年6月 150円(170円)
- 1980年7月 - 1989年3月 170円(180円、または190円)
- 1989年4月 - 1990年8月 180円(190円、または200円)
- 1990年9月 - 1996年1月 190円(200円、または210円)
- 1996年2月 - 1997年8月 200円(210円、または220円)
- 1997年9月 - 1998年4月 210円(220円、または230円)
- 1998年5月 - 2004年4月 220円(230円)
- 2004年5月 - 2008年8月 230円(240円、または250円)
- 2008年9月 - 2014年3月 240円(250円、または260円)
- 2014年4月 - 2017年9月 255円(260円、または270円、さらに280円)
- 2017年10月 - 2019年9月 260円 (270円、または280円、さらに300円)
- 2019年10月~現在 270円 (290円、または300円)
『wikiより引用』
1970年~1980年にすごい値上がりを見せているね・・・。
この頃は、ジャンプも変わり始めていた頃だし 、世界的な出来事もあったしね。
1970年~1980年の間に何があった?
1970年~1980年の10年間におよそ100円近い値上がりとなったジャンプ。
このときの大幅な値上がりには一体、何があったのだろうか?
その要因は2つあるだろう。
ひとつは、『ジャンプが変わり始めていたこと』
創刊当時は、まだ週刊誌としての体制がとれていなかったこともあり、月に2回の発行だったジャンプ、さらにはその掲載されている漫画は、ほとんどが読み切り漫画であった。
しかし、1970年に入ると、ついに”週刊誌化”。
週刊誌となったことで、読み切り漫画主体から連載漫画主体へと変わっていく中、漫画家に支払わなければいけない”原稿料”も当然跳ね上がったことだ。
その部分を補うためにも、ジャンプ本誌の値段が上がったひとつの要因と考えられる。
もうひとつの要因は、世界的な問題であった『オイルショック』
これは原油価格の高騰で、1次、2次を含めると1973年の後半から1980年まで続いていた。
紙資源の高騰から当時、発行されていた週刊誌のページ数は削減、値段は1.5倍になったと言われている。
それはもちろん、”ジャンプ”にも言えること。
- 1973年3月 - 1973年11月 100円(100円)
- 1973年12月 -1974年2月 120円(130円)
このときのいきなりの30円の大幅値上げは、まさにオイルショックの影響だったのだろう。
その後も、原油高騰の影響はジリジリと続いていき、短いスパンでの値上げとなっていったようだ。
こうした2つの要因があり、1970年~1980年の間でおよそ100円の値上がりが起こったのだと考えている。
1990年からは何があった?
色々あったんだね・・でも、原油価格の高騰が収まってきた1990年代の値上がりの原因はなんだろう?
この頃は、ぶっちゃけ”消費税”のせいね。
原油価格の高騰も収まりを見せ始め、紙製品の値段の値上がりも収束してきた頃。
週刊少年ジャンプは、いわゆる”黄金期”にいよいよ突入した。
ノウハウがほとんどなく、右も左もわからぬ状態で創刊されたジャンプは、この頃には600万部を超える発行部数をみせる、考えられないほどのオバケ雑誌へと進化していたのだ。
しかし、ここでも定期的な値上げが行われている。
このときは、何が起きたのだろうか?
その答えは、”消費税”である。
1989年4月より3%の消費税が導入され、5%、8%、10%とこれまで4回の消費税の導入が行われたが、その都度、ジャンプの値段も変更されている。
つまり、ジャンプの値段の歴史は『オイルショック』と『消費税』に影響されてたんだね。
そうね、でも問題はここからなのよねえ・・・。
2000年代に入って値段はさらに上がる?その原因は?
2000年代に入って現在に至るまで、30~40円とさらに値上がりをする。
そこには、何の原因あったのだろうか?
わかったぞ!2000年に入るとジャンプが売れなくなってきたから値上げを!
・・・・・
・・・・・(怖い)
現在でも値上がりを見せるジャンプ。
「売れなくなったから値上げをしている」と、ネット上ではよからぬウワサをされているが、売れないものを値上げしたところで余計に売れなくなるだけ。
もちろんそこには、大きな要因が隠されているのだ。
実は、2000年代に入り『古紙の高騰』が問題となっている。
『関東製紙原料直納商工組合より』
グラフは2000年~2018年の関東での古紙の価格推移を現したものだが、明らかに右肩上がりだ。
その一番の原因は「ネット通販サイト」の台頭である。
『ネット通販の拡大で、特に中国が商品を梱包する段ボール不足のために古紙を集めている』といわれている。
中でも”日本の古紙は良質”で、日本から集中的に古紙が中国に輸出されているそうだ。
そのため、国内でも古紙の値段が高騰していて、”古紙”をリサイクルすることで作られている週刊少年ジャンプも、そのあおりをくらっている形となっているのだろう。
通販サイトの人気を考えると、今後も”古紙価格変動”のあおりを受け続けると思われる。
なるほど・・・つまり値段の推移にはこんな歴史があったんだね。
全部が全部じゃないだろうけど、大体こういうことだと思うわ。
ついに300円が当たり前の時代に突入?ジャンプの今後はどうなる
はあ、一体、ジャンプはどうなってしまうんだろう・・・。
ん~、正直、週刊誌として生き残るのは難しいんじゃない?
おそらくコロナ収束時に”消費税の増税”がまた決議されるだろう。
このタイミングにジャンプの値上がりは起こる可能性は限りなく高い。
そのときに、ジャンプの価格は300円~320円になることが予想される。
つまり、近い将来には、間違いなく通常価格が”300円”を突破するのだ。
しかし、300円になったことで、ますますジャンプの部数は減るのは目に見えている。
では、今後ジャンプはどうなっていくのか?
やはりカギを握るのは、週刊少年ジャンプの完全なる”デジタル化”ではないだろうか。
現在、電子書籍版のジャンプは紙媒体と同じ値段で配信されているものの、月額980円を支払うことで、毎月お得に読むことができるという定額サービスもおこない、サービスへの強化を図っている。
もっというと『ジャンプ+』『ジャンプBOOKストア』といった”電子書籍サービス”への力の入れようが近頃、目立つようになってきているのである。
集英社的にも、確実に流れは”電子書籍”いわゆる”デジタル化”なのだ。
まだまだ紙でジャンプを読む世代が多いことや印刷会社との長い歴史もあり、もちろんすぐに、週刊少年ジャンプが本屋やコンビニから姿を消すとは思えない。
しかし、タブレットやスマホで漫画で読むのが当たり前な世代がこれからもどんどん増え続けていった暁には、いよいよ、ジャンプがコンビニや本屋から姿を消すのかもしれない・・・。